施設概要
受入・前処理工程
当社に持ち込まれた食品廃棄物は、プラスチックの容器や包装材に入ったままの状態で、受入棟内に設置されているホッパに投入されます。ホッパから直接、分別破袋機と呼ばれる装置に送り、食品廃棄物から包装材を取り除きます。
※受入棟内の空気は活性炭を通過させ、脱臭してから大気に放出しています。脱臭効果を維持するために、活性炭は定期的に交換しています。
メタン発酵工程
包装材を取り除いた食品廃棄物は、酸発酵させたのち、メタン発酵槽と呼ばれるタンクに送り、約1か月間滞留させます。メタン発酵槽内では微生物が食品廃棄物を分解し、メタン約60%、CO2約40%から成るバイオガスを発生させます。 食品廃棄物の種類によって、バイオガスの発生量が異なったり(例:野菜くずよりもたんぱく質の方がガス発生量が多い)、バイオガスが発生し始めるまでの時間が異なったりする(例:砂糖はタンパク質よりも早くバイオガスを発生)という特徴があります。
発電工程
バイオガスは、不純物を取り除いた後にガスホルダーに貯蔵され、ガスエンジン発電機に送られます。食品廃棄物から生み出される電力は地球温暖化対策に寄与する再生可能エネルギー電力です。当社が発電した電力は、再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)により売電しています。
※食品廃棄物の処理状況によって、一時的にガスエンジン発電機で消費しきれない量のバイオガスが発生することがあります。余剰ガス燃焼装置は、余剰にバイオガスが発生した時や発電機のメンテナンスを行う時などに、バイオガスを燃焼させるための装置です。バイオガスに含まれるメタンは温暖化係数が高く、可燃性のガスであることから、温暖化対策や安全対策のために燃焼し、無害化してから大気に放出しています。
排水処理工程、残渣処理
メタン発酵後の残さ(消化液)は、脱水機で固液分離を行います。排水は微生物を用いた生物化学的処理を行った後、下水道に放流しています。脱水汚泥と受入前処理工程で分離した包装材の廃プラスチックはセメント工場で資源化されます。
※排水処理や脱水工程から発生する排気は、スクラバーという装置で脱臭してから大気に放出しています。
受入対象となる廃棄物
一般廃棄物: | スーパー、コンビニエンスストア、レストラン、 百貨店等から発生する商品ロス、調理残渣 等 |
産業廃棄物: | 食品製造工場の製造工程残渣、製造不良物等 |